自然界の「カタチ」
自然界を観察すると、さまざまな形が存在し、その多くには「偶然」ではなく「必然」です。形の背後には理由が潜んでいます。では、なぜ蜂の巣は六角形なのでしょうか?
自然界には驚くほどの美しさと複雑さがあります。例えば、蜂の巣はその特異な形状で知られています。そもそも、なぜ六角形なのでしょうか。六角形である必要性はあるのでしょうか。
今回の学習は蜂の巣の形状に迫っていきます。
四角形の方が作りやすそうなのに・・・
もし円だったら
円の場合、どうしても隙間ができてしまい、巣を作る上でも技術的に難しいです。では、「隙間ができない」「技術的に難しくない」形はどのような形でしょうか。
隙間ができない形
同じ大きさの正多角形を敷き詰める場合、平面を隙間なく埋めることができる図形は、この3つしかありません。
六角形である理由
これについては実際に確かめていくことにします。
1辺3cm、外周の長さが12cmの折り紙があります。
この折り紙を使って底面が三角形、四角形、六角形の筒を作ります。
(手作りのため、多少の歪みはお許しください)
そして、それぞれの底面の面積を求めると・・・
三角形
6.92㎠
四角形
9㎠
六角形
10.38㎠
結論
同じ量の材料で巣を作る際に六角形にすることで、最も大きい巣を作ることができる。
他の形と比べて六角形は・・・
隙間なし!広い!コスパが良い!
もはや昆虫界の建築家とっても良いしょう。
そして、この六角形は広さに加えて強度でも優れています。
強度があることで、より多くのハチミツを巣に貯めることができるんですね!
おわりに
今回のように、「形の必然性」は子どもたちの知的好奇心をくすぐります。普段何気なく見ていた形にも理由があることを知ることは、新たな視点を獲得したと言えるでしょう。そして、新たな視点を獲得した子どもたちは、身の回りの形に対して新たな疑問を持ち、自ら考えたり調べたりするかもしれません。
このように、授業を通して学びに向かう力を育成することも、指導者にとっては大切なことです。
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