パフォーマンス課題
ここの小学校は、災害があった際に避難所となります。
では、実際にここの教室には何人の人が避難して寝泊まりをすることができるでしょうか。
※学年の実態に応じて、「教室に避難できる人の数」「体育館に避難できる人の数」「学校全体に避難できる人の数」と問題を代えても良いかもしれません。
算数としての問題ですが、あらゆることを踏まえて考える必要があります。
ルーブリック
【A】必要な数値を測り、具体的な数値を用いて、災害における様々な情報を鑑みて結論を導き出している。
【B】必要な数値を測り、具体的な数値を用いて結論を導き出している。
【C】結論を出している。
必要な数値
ここも実態に応じて代わります。
例えば6年生なら何も数値を伝えなくても良いかもしれません。自分たちで必要だと思う数値を調べさせることも学習の1つと言えます。小学校生活で培った知識・技能を応用するにはふさわしい場面だと思います。
4年生だと、クラス全体で考えるのもありだと思います。「この問題を考えるのに、知らなくちゃいけない長さってあるかな?」と問いかけ、全体で考えることが、問題を解く足場かけとなります。
考え
この問題のポイントは「寝泊まり」ということです。
一時的に避難をするのではなく、「寝泊まり」ということを踏まえなくてはいけません。また、寝泊まりは1日、2日で終わるわけではありません。実際に避難したら、いつまで続くか分からないのです。つまり、「心理状態」ということも考えて結論を出すことがポイントとなります。
私の経験上、子どもたちは避難できる数を「出来るだけ多い方がいい」という思考になります。その結果、「教室に100人寝泊まりできる」「いや、もっとできる!」という風になることもあります。
しかし、実際に子どもたちがそのように考えても指導者から正す必要はありません。実際に確かめさせればいいのです。
その中で子どもたちはきっと様々なことに気づくことでしょう。
ちなみにですが、見知らぬ人と、プライベートがない空間で、終わりがない寝泊まりをしていくということを考えると、恐らく教室にはどんなに多くても15人ぐらいが妥当ではないでしょうか。リアルなことを考えると10人以下に落ち着くかと思います。
式・図・言葉を使って
この問題を解く際に、単に勘だけに頼るのではなく、しっかりと根拠を持って結論を導き出すことが重要です。
そのために、数式、図形、そして言葉を適切に使用できるように、問題文に「式、図、言葉を用いて」という一文を明記してもよいかもしれません。
算数を実生活に生かす
面積の学習の最後には、通常、複合図形の面積などの応用問題に取り組むことが一般的です。もちろん、高度な算数の問題を解く能力も非常に重要です。
それらの能力に加えて、算数の学習を通じて得た知識やスキルを実生活の問題に適用する能力も同様に重要だと考えています。実際の生活の問題に取り組む際には、さまざまなスキルやアプローチが必要です。たとえば、単に面積の計算式を知っているだけでは問題を解決するのは難しいこともあります。
「日常生活と算数のつながり」とは、単に日常の状況を数学の教材にすることだけではなく、日常の問題にどのようにアプローチするかも含まれています。
子供たちが日常の生活で積極的に算数を活用できるようになるためには、指導者が授業でこのような問題に取り組む意図を持ち、指導することが非常に重要です。
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