台形の求積
小学校5年生では台形の面積を求める学習を行います。子どもたちは公式という道具を使って、台形の面積を求めていきますが、ただただ公式にあてはめて面積を求め続けても算数の面白みはありません。
そこで、今回は子どもたちが頼りにしている「公式」が通用しない台形を出題することで、子どもたちにはプチパニックになってもらいます。
さぁ公式が通用しない台形の面積を求めることができるのでしょうか。
問題
台形の面積を求めましょう。
公式が通用するパターン
公式が通用しないパターン(今回はこっち)
2つの台形の違いは分かりますでしょうか。そうです、今回取り組む台形は高さが分からないのです。
今までは「(上底+下底)×高さ÷2」に数字を当てはめれば求めれてたものが、今回は高さが分からないので出来ないのです。
きっと、子どもたちは「高さが分かりません!」と言うでしょう。でも、高さが分からなくても既習事項で求めることができます。
ポイント
個人的に算数の授業でよく使うのが、この厚紙方眼紙(工作用紙)です。
今回の学習で言えば、台形の形に切った厚紙方眼紙を子どもたちに渡します。この一手間が大切なんです。厚紙方眼紙があることで、手を動かし、パズルのようにして考えることができます。クラスには算数が得意ではない子どもたちもいます。そういった子どもたちへのサポートとして厚紙方眼紙は有効といえます。
考え
4つつなげる
7×7ー3×3=40㎠
40÷4=10㎠
答え 10㎠
友達と協力する
1人一枚、台形の形に切った厚紙方眼紙を配布することで、友達とパズルのようにくっつけて考えることでしょう。実際、私が実践を行った際は、隣の友達や班の友達と厚紙方眼紙をくっつけて考える姿がありました。
頭だけでは分からなくても、手を動かし、パズルのようにくっつけることで「あ!」とひらめく瞬間がやってきます。
指導者がわざわざ「友達と協力しようね」と言う必要はありません。自然と子どもたち同士で協力します。自然と対話が起こることも、厚紙方眼紙を配布することの良さでもあります。
まとめ
台形を4つくっつけて考える。
おわりに
小学校の算数の指導は、数学や塾とは異なります。難しい問題を投げっぱなしにせず、適切なサポートをすることが不可欠です。今回の授業では、厚紙方眼紙が役立つでしょう。
小学校の先生の仕事は幅広いですが、授業が中心ということを忘れてはなりません。面白くて魅力的な授業をしていれば、学級が円滑に進行します。もちろん、授業以外にも大切なことはたくさんありますが、授業を疎かにしていれば、少しずつ少しずつ学級は崩れていくでしょう。
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